トマト ハダニ

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トマト ハダニ

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果実のことばかり見てしまいますが、葉にも気をつけて

 

 

トマトを育てていると、葉の裏などに小さな赤い虫を見つけることがあります
これはトマトにつく害虫で、ハダニという虫の一種です

 

 

ハダニにも色々と種類がありますが、トマトにつくのはこの赤いハダニが多いです。
体はとても小さいですが、あなどることはできません。

 

この赤く小さなハダニという害虫は、いったいどのようなものなのでしょうか。
また、予防策や駆除法はあるのでしょうか。

*こちらから、ハダニの画像が見られます。←虫がダメな方には危険です。

 

 

[トマト ハダニ]

 

 

■ハダニとは?

 

ハダニは、植物の葉の裏などについて汁を吸うダニに仲間です。
体はとても小さく、トマトにつくことが多い種類は赤い色をしています。

 

トマトの葉の上や裏に、赤い小さな点のようなものが移動していたら、
ハダニの可能性があります。

 

ハダニは植物の汁を吸う害虫ですが、
数が少ないうちは目立った被害もなく、気付かないことも多いです。

 

ところが、数が増えてくると汁を吸われた葉の色が変わり、やがて落葉します。
さらに数が増えると、葉がどんどん変色して落ちていき、株が弱っていきます。

 

ハダニがついて、すぐに枯れるわけではありませんが、
放っておくと枯れてしまうこともあるので注意が必要です。

 

ハダニは高温で乾燥した環境を好むため、
トマト栽培では苗を植え付けた直後の5月頃や、
梅雨が明けた頃に被害が多くなってきます。

 

苗が小さければ被害が大きく出ることもあるので、
梅雨の前後はこまめに見回りをしておくのがお勧めです。

 

ハダニは葉の裏にくっついて汁を吸うため、
見回りをする時は、葉の表面よりも葉の裏を見て確認するようにします。

 

ハダニはアブラムシ同様、繁殖力がとても強いので、
見つて対処を後回しにすると、あっという間に増えてしまいます。

 

ハダニは糸を出すことで別の場所に移動します。
ハダニの数が増えると、葉の裏にクモ状のものが多く集まり、巣のようになります。

 

葉の色が悪くなった時、葉の裏にクモの巣のようなものがあったら、
ハダニが集まっている可能性が高くなります。

 

 

■ハダニ予防方法

 

ハダニは高温・乾燥の環境を好みます。
つまりは涼しくてやや湿った環境が苦手ということになります。
ハダニが発生しにくい環境を作ることが、最も有効な予防法です。

 

・葉水を与える
最近はトマトを甘くするために、できるだけ水分を控えた栽培をします。
水やりの頻度を減らせば、それだけ乾燥した環境を作ることにつながります。

 

しかし、できれば甘いトマトを収穫して食べたいですよね。
そのような時は、葉水を与える方法がお勧めです。

 

霧吹きなどに水を入れ、葉の裏側にスプレーして水を吹き付けるだけです。
水は葉の裏が湿る程度の量で十分ですし、水道水で問題ありません。

 

葉水を与えるのは、土に直接水を与えるほどの水分量ではないので、
実が水っぽくなる心配も減ります。

 

散水ホースのシャワーなどで、葉の裏に水をかけるのも有効です。

 

 

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株間を、ある程度広くすると病害虫が激減します

 

 

・風通し良く
葉が重なっていたり、通気性の悪い場所では、風通しが悪くなることがあります。
風通しが悪くなると、熱がこもり、高温を好むハダニが発生しやすくなります。

 

トマトを育てていて、葉が茂りすぎているなと感じたら、
その都度、適度に葉を摘んで風通しを良くしておきます。

一回にたくさんの葉を摘むと樹勢が落ちるので、少しずつ摘みます。

 

また、複数の株を育てる場合は、
株間を十分にとることで風通しを確保することができます。

 

 

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葉の裏に水をかけてあげると良いです

 

・ベランダ栽培は注意
ベランダや軒下など、雨の当たらない場所で育てていると、空気が乾燥しやすくなります。
ハダニは乾燥した環境を好むので、ベランダ栽培では、発生しやすいです。

ときどき葉水を与えておくことで、湿度を保つことができるので、
ハダニを予防することができます。

 

 

■ハダニ駆除方法

 

もしトマトにハダニがついているのを見つけたら、すぐに対処します。
対処が遅れると、爆発的に数が増えて手に負えなくなることも少なくありません。
こまめに見回りをし、見つけた即実行が鉄則です。

 

・数が少ない場合
ハダニの数がまだ少ないうちは、薬剤を使わずに済むことがあります。
まずは湿度を高くし、ハダニ自体を弾き飛ばすために、葉の裏に水をかけます。
これだけでもずいぶんと数が減ります。

 

他にも、粘着テープで葉の裏をぺたぺたとなぞっていくと、捕殺できます。
ハダニは体が小さいので、1匹ずつ駆除することができません。

 

粘着テープを使うと、広い範囲のハダニを捕まえることができるのでお勧めです。

 

ただし、粘着が強すぎると葉を傷めるので気を付けましょう。
葉水も粘着テープも、1回やっただけでは完全に駆除できません。

 

予防策と平行して何度も行うことで、だんだんと数が減っていきます。

 

 

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・数が多い場合
ハダニの数がすでに増えてしまっている場合、
まずはどれくらいの範囲に被害があるのかを確認します。

 

ハダニは最初の1匹からどんどん繁殖して数を増やしますが、
はじめは他の葉などに移動はせず、1枚の葉の裏に固まっていることが多いです。

 

数が増えてスペースが狭くなったところで、糸を出して別の葉へ移動します。
そのため、まだ繁殖して増えたハダニが、他の葉に移っていない時点であれば、
駆除は比較的楽にできます。

 

もし葉一枚の裏に集まっている場合は、その葉だけを取り除いて処分します。
その後、他の葉にも残ったハダニが吸汁して繁殖することがあるので、
予防法を実践して対処します。

 

最初の1枚を取り除くことで数が劇的に減り、
残ったハダニも水や粘着テープで駆除できる程度になるはずです。

 

家ではカダンセーフを使っています、収穫前日まで使えて安心です

 

 

もうすでに広い範囲に広がっている場合は、やはり薬剤を使った方が無難です。
ベニカベジフルスプレーやベストガード粒剤など、
トマトに使用できる殺虫系の薬剤を散布することで、被害を軽減できます。

 

ハダニは簡単な予防法を行っているだけでも防げる害虫です。
できるだけ発生しないように予防し、発生したら数が少ないうちに対処します。

 

*詳しいトマトの栽培方法は、下記をご覧ください。

・トマト プランターの育て方
・トマト 地植えの育て方
・ミニトマト プランターの育て方
・ミニトマト 地植えの育て方
・トマト 種からの育て方
・フルーツトマトの育て方


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トマト 病害虫 生理障害

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